眼球運動
眼球運動まとめ

• VOR(Vestibuloocular Reflex:前庭動眼反射)
  頭の動きに応じて、頭の動きを補償するように起きる反射性眼球運動。前庭器官で感知だれた頭の動きを入力とした、非常に単純な回路構成をなす。
• OKR(Optokinetic Response:視機性眼球反応)
  外界の大きな動きに対して起きる反射性の眼球運動。動物の周りにランダムドットや縞のスクリーンをおき、サイン波状に回転することで誘発される眼球運動を測定し評価する。VORによって補償しきれない部分を補うように働くことが多い。
• OFR(Ocular Following Response:追従眼球運動)
  広い視野の動きによって引き起こされる、潜時の短い反射性の眼球運動。潜時が短いため、網膜上の像のズレを素早く打ち消すことができ、身体の動きなどに対して視野を安定に保ち、良好な視界を維持するのに役立つと思われる。
• OKN(Optokinetic Nystagmus:視運動性眼振)
  一定速度で回転する縞模様のドラムを追いかける緩除相を持つ視運動性応答。最初の早い立上り部分と、ゆるやかな部分にわけられる。OFRは静止している視覚刺激が急激に動くことで引き起こされるが、OKNは暗闇にいる状態から突然動いている視覚刺激にさらされることによって引き起こされる。また、smooth pursuitとOKRが重畳したものであるとの見方もある。
• OKAN(Optokinetic afternystagmus:視運動性後眼振)
  smooth pursuitとOKRが重畳したOKNのOKN成分。視覚刺激を消去した後に残る。
• smooth pursuit(円滑性追跡眼球運動、滑動性追跡眼球運動)
  ゆっくりと動く小さな点を追跡する、随意性の眼球運動。
• saccade(急速眼球運動)
  きわめて速いステップ状の眼球運動で、新しい視覚目標に視軸を向ける役割を果たす。注意や認知など脳の高次機構の研究にしばしば用いられる。