実環境ブレイン・マシン・インターフェイスの研究開発

ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)は脳と計算機・ロボットなどを直接結び付ける技術であり、脳科学に基づく新しいインターフェイスとして期待されています。特に高齢者や体の不自由な方々の自立を促す技術として注目されています。本研究項目では脳情報を実世界に役立てることを目指した研究を行っています。例えば、脳情報を用いて家電などの操作を行うブレイン・マシン・インターフェイスの研究開発はこれまではノイズなどの影響が少ない実験室内で行われていましたが、ここでは家などの実環境の中で使用することを想定した研究開発を行っています。

研究テーマ
1. 実環境ブレイン・マシン・インターフェイス
本研究を推進するための実験設備としてBMIハウスと呼ばれるスマートハウスをATR内に建設しています。BMIハウスでは様々な環境センサに加えて、EEG、NIRSといった携帯型脳情報計測装置を使用して人の脳状態を計測することができます。また家電や扉、カーテンなどの屋内設備はコントロールすることができます。BMIハウスを実験場所として、これまで人の脳状態と環境センサの情報を用いて車いすを安全に人がBMIで選択した場所に移動する技術、家電などを脳情報で操作する技術、人の情動状態を提示する技術などの開発を行っています。

2. EEGニューロフィードバックに向けた脳状態推定技術
EEGとfMRI同時計測による脳状態の推定技術の研究開発を行っています。fMRIは脳の内部の状態まで計測できるのに対し、EEGは頭の表面から得られる情報しか計測できません。しかしfMRIではほとんど身動きが取れないのですが、EEGではfMRIと比べ計測が容易に行えます。EEGを装着した状態でfMRIで計測を行うことによりEEGとfMRIの計測結果の関連性を求め、人の情動状態をより正確に推定する技術の開発を行っています。また将来的には現在ではfMRIを用いて行われているニューロフィードバックをEEGで可能にすることを目指しています。

メンバー

・小川 剛史
・守谷 大樹
・川鍋 一晃
・須山 敬之(NTT CS研)